コラーゲンは分子量が極めて大きいので、そのままの形で体内に吸収され、皮膚まで運ばれることは100%ありません。
コラーゲンといえば、皮膚の真皮にあり、肌に弾力を与えている繊維で、各種のアミノ酸が鎖のように繋がったたんぱく質です。
そのままでは吸収できないので、まず、ペプチド(アミノ酸が2個以上繋がったもの)に、次にアミノ酸に、それぞれ分解されて、はじめて体内に吸収されます。
つまり、食事で肉や魚などを食べているのとなんらかわりはなく、コラーゲンを飲んでも、それがそのままの形で皮膚に届くことはありません。
したがって、真皮のコラーゲン繊維が増えるわけではないのです。
コラーゲンが分解されると、消化吸収されるアミノ酸やペプチドは、毎日食べる肉や魚の中にも十分な量が含まれているので、普通に食事をすれば不足することはありません。
不足しているならともかく、そうでないなら飲んでも意味がありません。お金の無駄です。
ビタミンをサプリメントで補える?
ビタミンCは水溶性なので、取り過ぎても心配はないといわれてきましたが、最近になってビタミンCの過剰摂取が健康を害する可能性があるとわかってきました。
ガンから心臓病まであらゆる病気の引き金となるとされているのが、活性酸素です。
ビタミンCにはこの有害な活性酸素を掃除するという作用があります。
ところが、活性酸素を無害なものに変えた、そのビタミンC自体が、今度は酸化ビタミンCなどに変化します。
活性酸素なら増えても、元来体に備わっている機能が働いて自然に掃除されます。
でも、酸化ビタミンCはふつうなら、そんなに多くの量が体に溜まることはないので、それを掃除する機能がありません。
そのため、体に大量に蓄積されてしまう可能性があります。
つまり、酸化ビタミンCは活性酸素以上に害を及ぼす可能性すらあり、それを還元するために、結局体内の貴重なビタミンCが使われてしまうため、良いのか、悪いのか、まだよくわかっていません。
そして、ビタミンEはさらに深刻です。
ビタミンEは一酸化窒素という活性酸素を掃除します。
でも、その一酸化窒素は人体に害を及ぼすだけではなく、血管収縮を調整するという良い働きもしていたのです。
そのため、ビタミンEをたくさん飲んで、一酸化窒素を掃除し過ぎると、血管の調整がうまくできなくなり、心臓の弱い人では死亡率が高くなってしまいます。
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