クリームには「美容成分」と称するさまざまな成分が配合されています。
クリームをつけると、油や界面活性剤、そして美容成分が毛穴から少しずつ浸透していきます。
浸透した成分はすぐに酸化して、有害な酸化物に変わります。
すると、周囲の組織はこの酸化物を異物とみなして、それを排除する反応を起こします。
これがいわゆる炎症です。
そして、毛穴などが炎症を起こして赤くなる症状を繰り返して慢性化すると、必ずメラニンが増えるので、肌が茶色くなります。
茶色くなるということは、これを繰り返していれば、やがてシミやくすみとなって肌の表面に表れるということです。
クリームの類を多く使ってきた人の肌をマイクロスコープで拡大して見ると、ほとんどすべての毛穴のまわりに炎症があります。
酷い人になると、毛穴が大きなクレーターのようになっています。
表皮の「裏打ち」である真皮のコラーゲンも溶けてしまったからです。
そもそもクリームや軟膏は皮膚科などでは、薬を皮膚に浸透させるために肌のバリアを壊す目的で使われるものです。
その威力は、クリーム>軟膏>ゲルの順で強力です。
そのため、皮膚病を治すために、薬を確実に皮膚の中へ届ける必要がある場合は、バリアを壊す威力が一番強いクリームに薬を混ぜて使うのが、最も効果的です。
ただし、クリームは皮膚のバリアを壊す力が強すぎる分、その弊害と刺激によって、炎症を起こしやすいというマイナス面もあるのです。
そのため、皮膚にクリームを使う弊害よりも、薬のもたらす効果のほうが大きいと判断したときにだけ、医者はクリームを使うわけです。 (さらに…)