初めての役員・取締役入門

会社の所有者である株主ではなく、経営の専門家である「取締役」が株式会社の実際の事業を行うのです

取締役にふさわしくない人

取締役にふさわしくない人

取締役にふさわしくない人

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取締役を選任するにあたっては、その人が経営者としての能力を持っているかどうかがポイントとなります。

そして、取締役は会社の先頭に立ち、さまざまな経営の意思決定を行わなくてはならないので、強いマネジメント力とリーダーシップが必要です。

また、大企業では、営業担当取締役、財務担当取締役、法務担当取締役など、部門ごとに担当取締役を置く場合も多く、各分野のエキスパートとしての高度の専門スキルも求められます。

そこで、一定の欠格事由があれば取締役にはなれません。

また、取締役在任中に欠格事由が認められた場合には、取締役としての地位を失うこととなります。

会社法で定められた欠格事由は、次の4つです。

  1. 法人
  2. 成年被後見人(精神上の障害により判断能力を欠く者)、または被保佐人(精神上の障害により判断能力が著しく不十分な人)
  3. 会社法、中間法人法、証券取引法、会社更生法、民事再生法などに定めた罪を犯し、刑の執行を終えた日から2年をすぎていない人
  4. そのほかの犯罪を犯して禁固以上の刑に処せられ、執行を終えていない人

一方、会社法では、すべての株式に譲渡制限を付していない公開会社では、取締役の資格を株主に限ってはいけないと定めています。

これは、取締役は株主以外の人材から適任者を求めるべきであるという考えに基づいています。

しかし、すべての株式に譲渡制限が付された非公開会社にはこの定めがありません。

そこで、非公開会社では、定款で「取締役を株主に限る」と制限することもできます。

しかし、定款で取締役の制限をするには相応の合理的理由が必要です。

たとえば、外国資本からの自衛策として、「取締役は日本国籍を持つものに限る」と制限することは有効ですが、「住所が○○県内のものに限る」「不動産を所有しているものに限る」など、資格を限定する理由が認められない場合は無効となります。

経営能力に加え、高度な専門知識を必要とする取締役には、経営コンサルタントや弁護士などの専門家を外部から招聘することもできます。

この場合には、後に生じる可能性がある利益相反取引の問題に必要です。

利益相反取引とは、会社と取締役の利益が相反する取引のことです。

たとえば、コンサルタント契約を締結しているコンサルタントを取締役に招聘した場合、取締役就任後もコンサルタント契約を継続すると、その契約が利益相反取引になります。

そこで、取締役就任後は、コンサルティング契約の主な内容を取締役会で説明し、取引を行うことの承認を得たうえで、その結果についても取締役会に報告する必要があります。

会社法の規定する欠格事由には該当しませんが、公務員は国家公務員法や地方公務員法で、会社や民間団体の役員や顧問を兼任したり、自ら営利目的の事業を営んではいけないと決められています。

また、国家公務員は守秘義務があることから、離職後2年間は、離職前5年間に在籍していた国の機関と密接な関係にある会社の役員になることはできません。

一方、法律上は「未成年者は取締役になれない」という条項はありませんが、民法では未成年者の「行為責任」を制限しており、親の同意がない場合には取り消すことができます。

未成年者の取締役は会社のあり方から考えても不自然で、現実的であるとはいえないでしょう。


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