初めての役員・取締役入門

会社の所有者である株主ではなく、経営の専門家である「取締役」が株式会社の実際の事業を行うのです

取締役の責任免除・責任限定契約

取締役の責任免除・責任限定契約

取締役の責任免除・責任限定契約

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取締役が善管注意義務、忠実義務、競業避止義務などに違反して会社に損害を与えた場合は、監査役または株主から、損害を補償するように訴えられるリスクがあります。

また、取締役が行う業務執行は、会社の重要な業務執行である場合が多いので、取引規模も個人の経済活動における取引規模よりもかなり大きいものになります。

そこで、取締役にいったん義務違反が認められると、生じる損害賠償額も取締役個人の負担能力も大きく超えることが予想されます。

しかし、取締役が任務懈怠で会社に損害を与えた場合でも、次の3つの方法でその責任の一部を免除することができます。

1 株主総会の特別決議による一部免除

株主総会の特別決議があれば、代表取締役については6年分の報酬、平取締役については4年分の報酬、社外取締役については2年分の報酬額を超える損害について免除することができる。

ただし、報酬分に関しては免除されないので、支払わなくてはならない。

2 定款の定めによる取締役会決議による一部免除

定款に規定を設けることで、責任の一部免除を取締役会で決議することができる。

取締役会決議は、出席取締役の過半数の同意で決議でき、その議案を取締役会に提出するためには監査役の同意が必要。

取締役の責任の一部免除を取締役会で決議できるよう定款変更する際、その議案の提出にも監査役の同意が必要。

3 責任限定契約による一部免除

社外取締役に関しては、定款の定めによって、会社との間で責任限定契約を締結することができ、責任の一部を責任限定契約によって制限できる。

株主総会や取締役会決議による責任の一部免除の制度は、実際にそのような決議がなされるかどうかわからないので、社外取締役については、事前の契約によって責任の一部を免除できるようにする「責任限定契約」による配慮がなされている。

なお、取締役の責任の一部免除は、取締役が任務を故意に行ったものではなく、任務を怠ったことについて重大な過失がないことが前提です。


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