初めての役員・取締役入門

会社の所有者である株主ではなく、経営の専門家である「取締役」が株式会社の実際の事業を行うのです

取締役会

特別取締役

特別取締役

特別取締役は新会社法で新たにできた制度で、迅速な決定を必要とする「重要な財産の処分と譲り受け」について、一定の要件を満たせば、特別取締役による決議によって行うことにしたものです。

取締役が6人以上存在し、そのうち社外取締役が1名以上存在すれば、事前に選任した3名以上の特別取締役のうち過半数の出席により、その過半数の賛成をもって決議できるとしています。

しかし、最近、日本の会社では、取締役の人数が減少傾向にあるため、特別取締役の制度はあまり利用されていません。

なお、特別取締役による取締役会は、各特別取締役が招集し、定款等で招集権者が定められることはありません。

招集通知は各特別取締役および監査役に対して、会日の1週間前までになされますが、取締役会の決議で短縮することもできます。

特別取締役の取締役会には、特別取締役以外の取締役は出席する必要はありません。

また、監査役も互選により出席する監査役を決定することができます。

他の取締役から招集請求の制度はなく、書面決議の制度もありません。


取締役会に出席できない場合

取締役会に出席できない場合

取締役は、取締役と会社間の信頼関係を前提とした委任契約関係です。

そこで、代理人を取締役会に出席させることはできません。

しかし、海外勤務や海外出張などで、ほとんど取締役会に出席できない取締役もいます。

国内でも全国的に事業展開している会社は、各地方に取締役支社長を置いている場合もあります。

そこで、実務上、電話会議やテレビ会議システムによって取締役会に出席する場合もあります。

海外勤務の取締役が多い場合などには、書面決議の制度を利用することができます。 (さらに…)

議事録の作成

議事録の作成

取締役会を開いたら、その結果を議事録に残す必要があります。

議事録の作成者は特に定められていないので、実務的には総務担当社員が作成し、出席者が記名・押印することが多いようです。

取締役会議事録に必要な記載事項は、日時、場所、議事の経過の要領および結果等です。

特に、日時、場所はその会議が実際に開催されたことを確認するための重要な要素です。

議事の経過には、取締役会でどのような議論がなされたのかその要旨を記載します。

具体的には、当該議案についての反対者の有無、反対意見の有無、反対意見が出された場合はその内容です。

結果は、その議案が承認可決されたかどうかを記録します。

取締役会議事録に異議を唱えなかった取締役は、その議案に賛成したものと推定されるため、反対の場合ははっきりと反対である旨を主張して、議事録にも反対した旨を記録させる必要があります。 (さらに…)

取締役会の決議事項

取締役会の決議事項

法律で定められている取締役会の主な決議事項は次の通りです。

  1. 譲渡制限株式等の譲渡承認
  2. 自己株式の取得等の決定
  3. 取得条件付株式の取得
  4. 株式の分割、株式の無償割当
  5. 所在不明株主の株式の競売等
  6. 公開会社における募集株式・新株予約権の募集事項の決定等
  7. 株主総会の招集の決定
  8. 代表取締役の選定
  9. 取締役の競業取引、利益相反取引の承認
  10. 計算書類・事業報告・付属明細書の承認
  11. その他 (さらに…)

取締役会の招集手続き

取締役会の招集手続き

取締役会の招集通知は書面である必要はないので、メールや口頭での招集も可能です。

取締役会の招集期間は定款で3日程度に短縮されている場合が多いので、招集通知の書面送付は現実的ではありません。

そこで、メールを利用されるケースがほとんどです。

取締役会は通常は月1回の定例取締役会に加え、重要な案件が生じた場合に開催される臨時取締役会など臨機応変に開催されます。

そこで、招集手続きも臨機応変に行われなくてはいけません。 (さらに…)

取締役の招集

取締役の招集

会社法では「取締役会は各取締役を招集できる」としています。

ただし、定款で招集権者を定めた場合は、その者が招集することとされており、通常は代表取締役等が招集権者になります。

なお、取締役会に出席義務があるのは、取締役と監査役だけです。

一般従業員には出席する義務も権利もありませんが、取締役会の議長の判断で、従業員が呼ばれる場合もあります。

また、書記として総務部員が同席することや、顧問弁護士が出席することもあります。

取締役会の議事については法律上の規定は特にありませんが、会社ごとに運営方法が定められており、一般的には招集権者である社長が議長を務め、取締役の議事を運営します。

なお、取締役会には議決に加わることができる取締役の過半数が出席する必要があり、定足数を充たさないと開催することはできません。

招集権限を持っている取締役が取締役会を招集しない場合には、招集権者と定められなかった取締役は、招集権限を持っている取締役に目的事項を示して、取締役会の招集を請求することができます。 (さらに…)

取締役会の権限

取締役会の権限

取締役会の役割は、次の3つに大別されます。

1 重要な業務執行の決定

取締役会は会社の経営方針を決定する機関として、役員の選任・解任や定款変更など株主総会での決議事項以外の経営上の重要事項を決定する。

なお、すべての意思決定事項について取締役会を開くことは現実的でないので、日常的な意思決定業務は代表取締役に権限が委ねられる。

しかし、重要な財産の処分・譲り受け、多額の借財、支配人その他の重要な使用人の選任・解任などの重要事項は、取締役会での決議が必要。 (さらに…)