営業管理職のための知識

貴社の営業担当部署には、会社の営業指針を示す、マニュアルや行動方針などが存在し、文章化され、全員がそれを熟知していますか?

人材育成にあたって営業マネージャーが注意すべきこと

人材育成にあたって営業マネージャーが注意すべきこと

人材育成にあたって営業マネージャーガ注意すべきこと

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「2―6―2」の法則

次は、延べ2000社以上のコンサルティングの結果、ほとんどの会社の営業マンの数字です。

イ、できる営業マン 20%(問題発見能力が優れていて、行動力が並以上である)

ロ、そこそこの営業マン 60%(問題発見応力はあるが、行動力に乏しい)

ハ、ダメな営業マン 20%(問題発見能力が乏しい)

以上は、「2-6-2の法則」そのものです。

営業マネージャーの皆さん、日頃からこの数字、思い当たることはありませんか?

しかし人間は、出生時から、上位2割と下位2割が宿命というわけではありません。

人間誰でも、上位2割になることができる可能性があります。

そのような営業マンを育成するのが、営業マネージャーに与えられた仕事です。

「6」の早期戦力化に注力する

営業マネージャーは、まず「中位の6割」=「平均的な営業マン」の教育に全力を注入すべきです。

「上位2割」の、できる営業マンは、自主性と行動力があるのですから心配はいりません。

教育研修の効果はすぐ出ます。

営業の「型」を発展させて、売上は向上します。

無意識を意識化するだけで十分です。

「下位2割」の、ダメな営業マンは、なかなか教育効果が出ません。

自主性と行動力に劣るのですから、一人前にするのに時間がかかります。

もちろん、「下位2割」を見捨てずに何とかすべきです。

そこで、「中位6割」の教育に全力を注入するということになります。

これらの営業マンは、教育次第で売上が向上します。

「中位6割」の営業マンの教育効果が出て、意識改革が進むと、それに引きずられるように「下位2割」も意識改革が進み、営業力が向上します。

人材育成で一番問題にすべきは、「中位6割」を焦点にすることです。

この層の営業上のミスを少なくし、効率を上げると、早期に全体をレベルアップすることが可能です。

全体の営業レベルが向上すると、やがて「2-6-2」に分かれます。

そうしたら、また新しい「6」を教育し直します。

人材育成に終着点はありません。限りなき教育が、営業部署を強力にします。

以下に「6」の社員を早期に戦力化する方法を詳述します。

<ロープレ実施前>

営業を黒字にする社員は、上位の「2」です。

教育の必要性はそれほど認められません。

中位の「6」は、教育次第で営業成績は向上します。

赤字にするのは、下位の「2」です。

教育効果が出るまでに時間がかかります。

しかし、見捨てずに「6」に育てます。

赤字と黒字の損益分岐点は、「6」の教育次第ということになります。

そこで、ロープレを実施するということになります。

<ロープレ実施後>

営業マネージャーは、「6」の層を全力で教育しました。

この層の営業力を向上させると効果が高まります。

もちろん、即効性は上位の「2」に特に効果があります。

このようにして教育効果が現れると、黒字にする社員が増え、損益分岐点以下の赤字にする社員が減少します。

行動を「完全履行させる」ために必要な7項目

数多く研修をし、指導・OJTを重ねても、完全にマスターできない社員はいるものです。

以下は、「完璧に近い人材」を育てるための7項目です。

1.上司と部下との信頼関係

日常業務の中で、上司と部下、この両者の信頼関係が大前提です。ところが、実際には上司自身が上位2割の「成長した存在」であるため、自分の経験を押し付けがちです。具体的発言として、「自分にできることはお前にもできる」「一度言えばわかる」などです。こういった発言は、中位6割や下位6割の気持ちが理解できていない証明です。これでは信頼関係は望み薄です。

2.行動に対するフィードバック評価とCAP

「営業目標が明確であるか」「現状の進捗状況ははどこまでか」「残りはいくらか」を上司と部下の双方が、いつでも認識していて表現できること。これも大前提です。そのためには、進捗状況が計測できており、目に見える状態にしておくことが肝要です。そのうえで、部下の仕事をよく観察し、成果の上がった行動については褒めます。一方で、努力不足の点については、注意します。あくまでも、行動そのものを評価します。次に何をするか分からない部下に対しては、CとAを通じて、新たなPの指示・指導を行います。

3.目標の明確化と目標達成のイメージの共有

これも前記の1,2と同様大前提です。人間は、具体的なイメージがわくと行動に移ることが可能となります。ですから、「成功した場合のメリット」「成功に至らなかった/失敗した場合のデメリット」を書面として表現させたり、事情聴取して、目標達成に至る具体的なイメージをさせるべきです。また、「目標達成のために、いつまでに、何を、どれだけやるか」、宣言させる(宣言効果)のも一方です。

4.「理由説明」をしっかり行います

「左脳思考タイプ」の社員に対しては、「それが必要な理由」「そうすべき理由」をきちんと説明します。目標から逆算して計算することで明確な根拠を呈示し、必要な行動量を理解させます。

5.現状維持モデルからの脱却と、具体的な行動内容(KPI)に関する明確な指示・指導

これも左脳思考タイプの社員です。「できない理由」「やらなくていい理由」などの言い訳を先にする中位6割の「現状維持モデル」に対しては、上司は実行可能な初歩的行動を促します。また、イ、成果につながる可能性の強いひとつの行動に集中させ、必要行動量を達成させます。ロ、行動をひとつに限定し、徹底的にその行動量を達成させる。ハ、不可能な理由をすべて排除し、ひとつの行動量の目標を達成する などが有効です。

6.「ビジョンミッションリンク」でモチベーションを高める

「ビジョンミッションリンク」とは、ビジョン(理想像)が会社と社員とでどの程度共通しているかを言います。「右脳思考タイプ」の社員に対しては、会社の理想像と個人の理想像とがどの程度共通しているかを見極めて、なぜ当社の営業に精を出すのかを問いただし、行動を促します。目標を達成できる人は、個人と会社でビジョンの重なる部分が大きく、逆に目標を達成できない人は、重なる部分が小さいと言えます。

7.「半強制的」なモデリング(型)と成功体験(伴走)

下位2割に多い「無意識」で努力不足でもある社員に対しては、並以上の営業マンの方法論を標準化して、マネをさせます。型を徹底的に練習させ、自信を持たせます。時間管理さえも強制します。理論よりも行動を優先し、時には上司が行動完了まで同行し、成功することを経験させます。これは、子供に自転車の乗り方を教えることに似ています。たった1mでも、補助輪なしで走行できた成功体験を、半強制的に伝授することが大切なのです。


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