今回の介護保険制度の改正で、実際には制度そのものの大きな変更は行われませんでしたが、社会保障に対する根本的な考え方について、その方向性が大きく転換されています。
日本の高齢者人口は75歳以上の後期高齢者人口が2025年にはピークを迎えると言われています。
つまり、今後10年は増加の一途をたどり、2055年には、全人口の25%が75歳以上の高齢者で占められます。
また、高齢者の独居率も上昇しています。
今回の改正では、増え続ける介護度の高い高齢者の介護を、施設ではなく、家庭と地域が担っていくものという考え方に転換されました。
社会保障の定義は「参加型社会保障」とされ、この定義に基づいて制度設計が行われています。 (さらに…)