骨董品ビジネスを始めよう!

「道楽」は崩れた感じがしますが、「趣味」は人生の糧のようなもの。道楽に陥らない、骨董収集の手ほどきと、単なる趣味でなくビジネスに繋げる道筋を紹介していきます。

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骨董屋が骨董品を仕入れるには、いくつかのやり方があります。

個人コレクターや旧家の蔵に眠っていた物を直接買い取る方法が1つ、ほかに市と呼ばれる会員制のオークションで仕入れる方法があります。

そこに出入りできるのは古物商の許可を得た個人か法人です。

大きな美術クラブは会員制で、誰もが入ることはできません。

海外に直接出向いて買い付けたり、ネットで仕入れたりする店も出てきています。

仕入れは目が勝負で、次に資金が物を言い、よい客が集ってきます。

日本人は美に対しておおらかで、どこの国の物でも大抵は受け入れます。

国の歴史が古く、文化度が高いと思っている国ほど、他国の骨董は受け入れられません。

もちろん例外もありますが、中国のコレクターは自国の工芸品や書物しか収集しませんし、韓国の骨董市場は高麗利用の陶磁器や書画が中心で、いくら薦めても他文化の作品を消化しようとしません。

日本のコレクターが広い範囲の骨董を受け入れるのは、茶道文化にその源があるようです。

茶祖千利休はあるがままにと説き、水を汲むつるべさえ花入れとして受け入れています。

また、村田珠光の有名の一文に「和漢この境を紛らわすこと、肝要」とあります。

日本では古くから、東西問わず心打つ物は茶の湯の道具として取り入れてきました。

また、明治以後、音楽や絵画などの西洋文化も積極的に取り入れました。

そんなわけで日本には、世界中の骨董品が個人や美術館・博物館に所蔵されています。

しかし昨今、個人コレクターの収集した作品は当主の代替わりで蔵ごと手放されることが多くなっています。

かつて、御家の一大事には蔵を開き、家宝の一部を売ってピンチを切り抜けてきたケースもありました。

景気が良くなると、散らばっていた骨董はまた、蔵の中に戻っていったのです。

ところが、この20年で日本の骨董市場は資産デフレという大変化が起きました。

理由として茶道をする人の激減、価値観の変化などが挙げられます。

次に、骨董の国際化による価格暴落です。

中国の経済発展が加速し、拝金主義と言っていいくらいのモラルの低下が始まりました。

各地の古墳や窯跡から膨大な文化財(中には国宝級の物も)が発掘され、売り物になっていきました。

それらが骨董好きで外国の物に抵抗のない日本へ流れ込んできたのです。

1点300~500万円くらいしていた漢代の緑釉の大壺が、30~40万円くらいになったこともあるそうです。

古美術は安ければいいというものではありません。

次に時代に引き継いでゆく大切な文化財でもあります。

あまり価値が下がると大切にされなくなってしまいます。

そのような背景があり、これまで国内だけで回っていた骨董の資金がとんでもない方向に流れ出したのですが、このところ潮目が少し変わってきています。

中国でコレクターが増え、そこのマーケットが活況を呈しつつあります。

中国人バイヤーが日本の骨董街を闊歩するようになっているのです。

市では仕入コストがかかる上に出品できる数も限られているため、ネットオークションを利用した仕入れがプロの間でも注目されています。

しかし、この仕入れには落とし穴もあるのです。

骨董ビジネスはかなり専門的で、伊万里や国焼の古いところを扱っていると、そこが専門になって中国や朝鮮の焼物は目が利きにくくなります。

逆も同様です。骨董屋に「伊万里の○○店」「中国物の△△店」と名前がつくのは、店の信頼の証です。

何でもこいの店と付き合っていると危ない橋を渡ることになります。

「あっち堂」の店主の先輩、Iさんは地方で骨董屋を営んでいます。

彼の古伊万里論は学者の堅い話よりも面白く、店主も若い頃、大いに参考にしていました。

しかし、最近は国焼や茶道具の低調で、店頭の品揃えも変わってきたようです。

「何で先輩の店にこんなのがあるんです?」一目で見て偽物と分かるバンチェン土器(紀元前3000~紀元頃のタイ東北地方の土器)が棚に乗っていました。

「コレクターのところで一山いくらで買い取ったんだ。気に入った物があったら持っていっていいよ」「これ何?」タイ陶磁の大皿を見つけた店主は、Iさんに突き出します。

「なんでもソコタイと言うらしい。鉢の底に鉄絵で鯛の絵が描いてあるだろ? それでそんな名前がついてる。20万でいいよ」底に鯛の絵が描かれているからソコタイとは無茶苦茶だが、Iさんに限らず、骨董屋は概してこの手の話を面白おかしく語るもの。

ばれても「いい話を聞かせてもらった」となるのです。

ただし、文化度の高い国でこんな話をすると損害賠償を請求されるのでご注意を。

正確には、大皿の焼物はスコータイといい、タイ中部にある地名。タイ族が13世紀終わり頃、その地に都を置き、そこで焼いた焼物のことです。

コレクターのところで出たものなら同様の作品があるはずですが見当たりません。

おそらく、Iさんは息子の尻を叩きながらパソコンの横に座って片っ端から安物を仕入れたのでしょう。

この皿も中国陶磁の磁州窯の鉄絵皿と間違えたようです。

「ええとこ1、2万円です。この店に10年置いても売れませんよ」「もう少し色つかんか?」ちくちく嫌味を言いながら迫ってくるIさんですが、目は早く売ってしまいたいと語っています。

「先輩、これどこで仕入れました? コレクターの蔵から出たとは思えない代物ですが」「この頃、国焼が全然売れん。値段が高いということもあるし、六古窯の壺なんか大きいから家に置くところがない。若いもんはマンションに住んでるし、一戸建てでも最近は床の間や座敷がない家ばかりだ。そこで息子に頼んで、毎日夜遅くまでパソコンの画面を見ているわけだ。あれだけの数、よく出品してると思うほどだ。しかも安い。プロのわしでもちょいちょい騙される品もあるけどな。そのソコタイの皿、磁州窯のものか?」Iさんは全く分かっていません。

スコータイの鉄絵皿は滅多に出てこない逸品でした。店主は3万円で買うことにしました。

その後、Iさんは亡くなり、息子さんが後を継いだのですが、店の仕入れはほとんどネットオークションに変わりました。

品揃えは多種多様になり、もはや骨董とはいえないレベルだそうです。

レベルの低いところでぴかっと光るものを選んでも、よい品揃えの中に置けばくすぶるもの。

雰囲気を大事にしなければならない骨董屋に、中古の応接セットを商品とすると、よい客は逃げてしまいます。

店で扱う骨董は1点1点、眼力で選び抜いた物を中心にし、ネットで一部を補完するというのが今のところベストのようです。

しかし、アンティークアイテムなどは仕入サイドに限界があり、ネット中心にならざるを得ない事情もあります。

実店舗を構え骨董屋を開業すると、毎月の家賃や維持費などの経費がかかります。

高級商品を扱わない、扱えない店はネットやオークションに食われていくでしょう。

出所が同じだと、ネットで直接購入した方がコレクターにとって安上がります。

しかしその場合、コレクターにはよいものを選ぶための選択肢があるかないかがついてきます。

骨董屋が生き残るためには、もっと専門的にならなければならないでしょう。

店主の専門知識は骨董先進国なら大学教授レベルで、コレクターからも学会からも一目置かれる存在になる必要があるかもしれません。

生き残るプロの技(目)のキーワード
1.低コストな仕入れ2.専門分野の研究

3.マーケットの傾向を掴む

4.時間、労力を使わない分、顧客サービスに徹する

5.海外との関係強化

ネットで仕入れる時の注意点
1.多くの人に価格を知られる2.品揃えに統一感がなくなり、店が荒れる

 


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