骨董品ビジネスを始めよう!

「道楽」は崩れた感じがしますが、「趣味」は人生の糧のようなもの。道楽に陥らない、骨董収集の手ほどきと、単なる趣味でなくビジネスに繋げる道筋を紹介していきます。

宝の山・ゴミの山

宝の山・ゴミの山

宝の山・ゴミの山

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ヤフーオークションが始まったのは1999年で、まだ20年も経っていません。

骨董屋で買う時もオークションで落札する時も、自分が何を求めているかをはっきりさせなければなりません。

しかし、甘いコレクターは何となく古そうだから、あの線がいいから、と買ってしまいます。

それで騙されたとか、骨董はこりごりだと言う人も多いです。

車を買う時、外車か国産か購入する人はまずいません。

どんな車でも自分の気に入ったメーカーから選ぶはず。

なのに数万~数十万円の物でも、骨董だと簡単に買ってしまうことがあります。

「あっち堂」に年配のご夫婦がやってきました。

2人ともどこか顔色がよくありません。

「この間、○○旅行者のツアーで中国に行ったんです。その時、上海の美術館を案内されました。そこの学芸員という方から、館蔵品の陶磁器を買わないかと持ちかけられました。私は留めたのですが、骨董好きの主人が100万円を超える焼物を注文してしまったのです。手持ちがなかったので後日送金すると言うことで、この鑑定書だけ持って帰ったのですが、昨日お金を振り込んでくれと連絡があり、念のためおたずねしているのです」夫婦は帰国してから、あまりに高い買い物をしたことを悔いているようでした。

それでもいいものならと思い、店にやってきたのですが、鑑定書は一見革張りのような装丁でしたが、よく見るとビニール製の安物。

開けてみると表彰状の体裁でそこに写真が張り付けられ、赤や金をふんだんに使った仰々しい証明書に、その公立美術館の大きな印が押してありました。

写真と台紙には丁寧に割り印までしてありましたが、よく見ると隅の方に小さく売店の名前が。

美術館の名を使った売店の証明書だったのです。

写真で見る限り、作品も3、40年前のガラクタのようでした。

「キャンセルした方がいいですよ」「大手旅行社の企画したツアーだったの安心していたのですが、もうこりごりです」「旅行者が骨董を売るわけではありませんからね」「いや、そうじゃないんです。支払いは旅行社が変わってやってくれると言うし、旅行社も初めてのことだから支払いは帰国したからでもいいというので」この夫婦は大損を免れましたが、骨董を買う時、コレクターがいかに甘くなるかという例です。

「先生、この徳利どうでしょうか? 朝鮮唐津の名品だと思うのですが」Bさんが取り出した徳利は一見朝鮮唐津のように見えます。

朝鮮唐津といえば骨董の世界では桃山時代の作品です。

「時代はいつ頃の物と考えているんですか?」「桃山時代の物でしょ?」「こんなに寸法がよく、傷もない朝鮮唐津の徳利が、新聞紙にくるまれて出てくるわけないでしょう」「分かりませんよ。道楽息子が親父の目を盗んで、箱の中身を抜いて売ってしまうことだってあるでしょう」「それ、骨董屋でよく出る話ですよ。でも実際はそんなこと絶対ありません。国焼の場合、箱付でないと値が付きませんからね。道楽息子だった金がいるからその辺は心得ていますよ。それにこの朝鮮唐津、いやに軽い。口から胴にかけての白釉(藁梅釉)がいやに白っぽい。白釉のところがここまで溶けると黒釉がもたないものですよ」店主は身体で覚えた鑑定のポイントをいくつか説明し、Bさんに納得してらったそうです。

次の依頼者、Cさんは10点ほど持ってきました。

「おいくつですか?」かなり年配のようなので、厳しい指摘をすると健康状態が心配になった店主は、そこのところを聞いておきたかったのです。

「92じゃ。このところ少々目が見えにくくなっているから、孫に小遣いを渡してパソコンを開いてもろうとる。ネットオークションちゅうのはなんでもあるな」と言って取り出したのは、後漢時代の銅鏡でした。

手に取るとズシリと重く、白銅の照り、紐を通す穴もよく、緑青の中に珊瑚色の赤錆が見えます。

骨董を始めた頃、先輩から「赤錆は買いだ」と教えられたことを思い出した店主でしたが、この赤錆はどこか違和感を覚えました。

錆の形をどこかで見たような……ある骨董サイトの中にこれと同じ錆の形をした鏡があったことを思い出しました。

鏡を直管の蛍光灯の下へ持っていき、表面の縁を照らしてみると、鏡に映った直管が歪んでいます。

オリジナルなら縁が均等に磨かれているので、直管の蛍光灯は歪んで見えるはずはありません。

Cさんは鑑定中も、「あんただめだな」と牽制してきます。

多くの人の前で自分のコレクションによい評価が出るかどうか気になっているのでしょう。

「これはいけません」と、店主は冷たく言いました。

Cさんが持ち込んできた鑑定品はどれもこれも大物ばかりでしたが、全て偽物でした。Cさんはガクリと肩を落としましたが、説明の1つ1つに深く頷いていました。

骨董をやる熱意と覇気がまだ十分あるようでした。

ゴミの山から宝物を探すポイント
1.自分流の鑑定眼を身に付ける2.変な物語は無視

3.伝来の箱に注意。中身と矛盾していないか確認しよう

4.宝の鉱脈のみ宝は出てくる

5.数より質を追え


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