成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、血液を経由して、あらゆる代謝に影響を及ぼし、血中のアミノ酸のタンパク合成を高める働きを持つため、特に、速やかな筋肉の修復に効果を発揮します。
一方、成長ホルモンの分泌は10代後半をピークに低下していきます。
成長ホルモンの分泌を促進する物質には、プロホルモンと呼ばれるものがありますが、使用することで成長ホルモンや男性ホルモンであるテストステロンのレベルが上昇する反面、女性ホルモンであるエストロゲンレゲルも上昇するため、乳房の肥大化などの副作用があります。
また、ホルモン代謝の異常が起こる可能性もあり、日本では医療目的にのみ使用され、サプリメントとして販売することは禁止されています。
そこで、ホルモンそのものではなく、ホルモンの分泌を促進するサプリメントが注目されています。
なかでも、アミノ酸には、リジン、オルニチン、アルギニン、グルタミンなど、成長ホルモンやテストステロンの分泌を促す機能を持つものがあり、これらのアミノ酸を単体で1回に数g~数10gを摂取することで、成長ホルモンの血中濃度が数倍に上昇するという科学的データが多数発表されています。
オルニチンにおいては、170㎎/kg摂取すると、成長ホルモンの濃度が4倍になったという報告もあります。
一方、この量を一度に摂取すると、一過性の下痢を起こすことも同時に報告されました。
成長ホルモンを増加させるサプリメントの組み合わせ
大量にアミノ酸を摂取しなくても、リジン、アルギニン、オルニチンを特定の比率でブレンドして、さらに、ビタミンB6、亜鉛、アシュワガンダというハーブを加えて摂取すると、少量でも成長ホルモン分泌作用があることが確認されており、摂取後約90分で成長ホルモンの分泌がピークになることがわかりました。
さらに、成長ホルモンが多く分泌される運動後や就寝中に摂取すると、より効果的だと推測されています。
ちなみに、アシュワガンダは、ナス科のハーブで、インドジンセンとも呼ばれていますが、タンパク質同化作用が確認されており、男性ホルモンの分泌促進や成長ホルモンの分泌を促進する効果があるといわれています。
また、亜鉛には精巣や前立腺で男性ホルモンの合成を助ける働きがあるといわれ、ビタミンB6にはタンパク質の合成を助ける働きがあるといわれています。
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